ー克弘もやはり同じ。
私を性のはけ口にしかしてないのでは。
結婚を、結婚生活を
タダで永久にＳＥＸできるシステムだとでも思ってる。
「あのさー、結婚生活てそうゆうものじゃないよ、きっと」
「そうゆうもの、て何？」
「それ、フツー男が女にいうようなことじゃん。
女はもっと結婚に夢見てて結婚といわれただけで
舞い上がっちゃうものじゃないの。
幸せの扉を開ければか輝く未来が待っている、みたいな」
「私、そんな風に思ってないよ。
すでに結婚した友達や、友達のおねえちゃんの話を
いろいろ見たり聞いたりして、
そんな甘いものじゃない、って
肝に命じてる」
「俺はさー。結婚したいんだよ、単純に」
「結婚に憧れてる？」
「俺・・父親とずっと暮らしてたんだよ。
この間きただろ、元ハハ。
あの人には俺が幼稚園くらいのときに消えたんだよ」
お母さんのことを元ハハと呼ぶ克弘。
消えた、というのは多分男ができたからに違いない。
でもそれをあからさまに口にしたくないのは
それだけ克弘が傷ついてるからだろう。
「遠足の時・・友達がもってくるようなお弁当うらやましくて。
父親が一生懸命作ってくれてたんだけど、
どっか何か違うんだよな」
大体想像がつく。
そして、そのことを言えずにずっと
心の底で押し隠して気持ちを抑えてきた克弘。
そのことを思うと私は胸がつぶされそう。
「それと・・プリン」
「プリン？」
「友達の家にいったらさー。
ハウスの手作りプリンを出してくれて。。
俺、世の中にこんなうまいものあんのか、っておもったよ」
「プリンくらい、私こんどつくったげるよ。
バケツいっぱい」
「おー！それいいね。
バケツプリン。それ、今度女体盛りにしよう」
ーイカンイカン！！
克弘と話してると
脱線してしまって、本筋がずれてくる。
